一人医師医療法人の設立手続き
医療法人の設立をご検討されている診療所・歯科診療所の院長先生へ
一度は医療法人の設立を、ご検討されたことがある先生方が多いのではないでしょうか。
第5次医療法改正により、新たに設立できる医療法人は、『持分のない社団医療法人』と『財団医療法人』のみになり、『持分のない社団医療法人』には、文字どおり持分はなく、出資者に財産権は認められません。
また、解散時の残余財産は国・自治体等に帰属することになります。
このことが新たに医療法人を設立する際のデメリットととらえられている先生も多いと聞いています。
したがって、持分の有無や残余財産の帰属の問題だけではなく、10年後20年後の診療所経営および財務状況などのシミュレーションをして、医療法人設立のメリットを活かせるかどうかについて、ご検討されたうえで、設立の要否の判断をするべきと考えます。
医療法人の設立に係わる手続き
医療法人を設立するには、まず、都道府県知事(大阪市内で診療所を開設している場合、大阪市保健所長)に設立認可(医療法第44条)の申請を行い、その認可を受ける必要があります。
設立認可の申請は、年2回(大阪、兵庫の場合)決められた時期に、各都道府県で定められた窓口(医師会・歯科医師会等)に対して行います。設立認可書の交付までには、申請から約半年かかります。
設立認可後は、期限内にしなければいけない法人の設立登記や新旧診療所に必要な諸手続きを行います。保険医療機関の指定申請もあらためてすることになります。
これらの手続きを合わせると、設立認可申請前の事前打ち合わせから医療法人診療所で保険診療を始めるまでに、約8ヶ月ほどもかかります。
医療法人の設立手続きの流れ
医療法人診療所で保険診療を始めるには、1. 医療法人の設立、2. 診療所の開設、3. 保険医療機関等の指定、4. 法人としてする税務・労務などの諸手続きを行います。
- 医療法人の設立手続きは、設立認可から法人設立登記完了までの手続きです。
具体的には、(1) 定款を作成し、(2) 設立総会を開催して必要事項を決議し、(3) 設立認可申請書を作成・提出して都道府県の審査を受け、(4) 設立認可書の交付を受けた後、法務局に法人設立登記を行い、(5) 登記完了届を都道府県等に提出します。 - 診療所の開設手続きは、医療法人設立後に医療法人診療所の開設許可を受けたうえで、 個人診療所の廃止および法人診療所の開設の届け出を行います。
また、診療用エックス線装置があるときは、そのまま使用する場合でも廃止・備付の届け出が必要になります。 - 保険医療機関等の指定の手続きは、医療法人診療所の開設にともないあらためて申請を行います。
保険医療機関の新規指定申請や施設基準の届け出は厚生局に、生活保護法による医療機関指定等の公費負担医療等指定機関の申請は都道府県等に行います。 - 労務や税務などの法人成りの手続きは、税務署・府県税務事務所への税務手続きや社会保険、雇用保険、労災保険等の手続きなど、法人として必要な手続きです。
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