一人医師医療法人とは
医療法人制度について
医療法人制度の趣旨は、医療事業の経営主体が医業の非営利生を損なうことなく法人格を取得する途を開くことで、①資金の集積を容易にするとともに、②医療機関の経営に永続性を付与し、もって私人による医療機関の経営困難を緩和する点にあります。
この趣旨は、医療法人制度創設以来変わりはありません。
営利性の否定
医療法人はその公共性から、営利性が否定され、剰余金の配当が禁止されています(医療法54条)。これは、制度創設時から一貫しています。
そして、平成18年の第5次医療法改正により、解散時の残余財産の帰属先が制限され、非営利性が徹底されることになりました。
一人医師医療法人について
一人医師医療法人とは常勤医師または歯科医師が1人または2人の診療所を経営する医療法人の通称、をいい、昭和60年の医療法改正により認められました。
その背景には、診療所において、看護師や臨床検査技師等のコ・メディカルスタッフを多数雇用する、また、歯科診療所では、歯科衛生士や歯科技工士等のパラ・デンタルスタッフを多数雇用するなど、診療所の経営形態が大きく変化してきている現状に対応する必要性、及び、家計と医療経営を分離し、プライマリ・ケアをいう重要な役割を担う診療所の設備や機能の充実を図り、診療所経営の基盤を強化するという目的があります。
なお、一人医療法人といっても、その後の運営、権利・義務に関して一般の医療法人との区別はありません。
医療法人の種類
平成18年医療法改正により、新たに設立できる医療法人は、持分のない社団医療法人と財団医療法人のみとなりました。医療法人全体の98%が社団医療法人です。
持分のない社団医療法人
社団医療法人とは、医療施設を開設することを主たる目的とした人の集合体に法人格が付与されたものです。
平成18年の医療法改正により、新たに設立できるのは、出資持分のない法人のみになりました。すなわち、出資者は社員となりますが、出資者に財産権は認められません。
なお、全く出資をしない者を社員とすることはできます。
また、法人の解散時の剰余財産は、①国、②地方自治体、③医療法人その他医療提供者で厚生労働省令で定める者他の医療法人から選定して帰属することになりました。
もっとも、定款で定めるところに従い、拠出された金銭その他の財産を拠出者に返還する「基金」制度を採用することもできます(基金拠出型法人)。
財団医療法人
寄附または譲渡による財産が法人格の基礎となる法人で、社団医療法人と同様に財産を寄附した者に対して持分は認められません。
当サイトでは、個人診療所が法人化する場合に、最も一般的な形態である社団医療法人について、お伝えしています。
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