基金拠出型法人について
持分のない社団医療法人を設立する場合、基金制度を採用することができ(医療法施行規則30条の37第1項)、この基金制度を採用する法人を基金拠出型法人といいます。
この基金制度とは、設立時に拠出された金銭その他の財産(基金)を、定款の定めるところに従って、医療法人が拠出者に返還義務を負うという制度です。
この制度の趣旨は、医療法人の営利性を否定し、剰余金の配当を禁止している医療法人の基本的性格を維持しつつ(医療法54条)、その活動の減資となる資金を調達し、その財産基礎の維持を図る点にあります。
この基金制度は、医療法人への出資者の投下資本の回収を最低限確保しつつ、医療法人の非営利性の徹底、医療の永続性・継続性の確保を図るためにあるといえます。
基金制度採用の手続き
基金制度を採用するかしないかは、選択することができます。
ただし、基金制度を採用することができるのは、持分のない社団医療法人だけであり、持分のある社団医療法人や社会医療法人、特定医療法人は、基金制度を採用することはできません。
また、基金制度採用を前提とする都道府県もあります。
基金制度を採用する場合は、定款に基金を引き受ける者の募集をすることができる旨を定める必要があります。そして、この場合、基金の拠出者の権利に関する規定、および、基金返還の手続きについても定款で定める必用があります。
基金について
「基金」とは、医療法人の財産として拠出されるもので、法人の活動原資となるものをいいます。
土地や建物、診療設備、債権など金銭以外の財産を拠出する場合も含まれます。
基金の返還について
医療法人は、拠出者に対し、定款の規定に基づいて基金の返還義務を負います。
金銭以外の財産を基金として拠出した場合は、金銭以外の財産の拠出時のその財産の価額に相当する額の返還義務を負います。
基金を返還する場合には利息を付すことはできません。
医療法人の剰余金配当の禁止の原則から、基金を返還に係わる債権に利息を付すことはできません。したがって、拠出者への返還額は、拠出した当時の額が限度ということになります。
基金の返還には定時社員総会の決議が必要となります。
基金の返還する場合、返還する基金に相当する金額を代替基金として計上しなければなりません。
この代替基金は取り崩すことができないことになっています。
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