医療法人の承継手続
医療法人を新たな経営者に承継するには、行政庁に対する手続のほか、新旧経営者間で事業承継契約や財産譲渡契約などの各種契約の締結を行うことが不可欠です。
承継に必要な手続は、各案件によって大きく異なってきますので、必要な手続を洗い出して計画的に進めることが重要になります。
承継手続
以下、承継の際に行う手続を列挙しましたが、承継方法により不要なものもあります。
新旧契約者が締結する契約
- 経営引継契約書
- 出資持分譲渡契約書(※出資持分のある医療法人の場合)
- 資産譲渡契約書
- 不動産の売買契約書および所有権移転登記申請(※病院・診療所のある建物や土地を譲渡する場合)
- 不動産の賃貸借契約書(※病院・診療所のある建物や土地を賃貸する場合)
- その他必要事項の覚書
定款変更認可手続
- 定款変更認可申請
- 法人変更登記申請、法人印の改印届
- 登記完了届の届け出
役員変更手続
- 役員および社員の変更・理事長選任手続
- 役員変更届
- 理事長変更の登記申請
- 登記完了届の届け出
診療所開設手続
- 新診療所の診療所開設許可申請
- 新旧診療所の診療所廃止・開設手続
手続が少ない承継方法
手続をなるべく少なく済ませる承継方法は、定款記載事項を変更することなく、役員のみを変更する承継です。
たとえば、病院・診療所の従事医師やスタッフを含めてそのまま承継して、医療法人名称や病院・診療所名称、管理医師も変更しない場合は、役員変更届の届け出と理事長変更の法人登記申請、代表者変更届の届け出のみで済みます。
お早めに専門家にご依頼ください
医療法人を承継するには、新旧経営者間で非常に多くの事項を取り決める必要があります。
出資持分や資産の譲渡のことだけではなく、診療記録などの患者個人情報の引継ぎ、病院・診療所が締結している契約の引継ぎ、法人実印や過去の申請・届け出書類の引継ぎなどについても細かく取り決めて、契約を締結しておくことが重要です。
また、承継方法にも複数の方法がありますので、どの方法を選択するか早く決めて、それについても上記の契約内容に盛り込む必要があります。
医療法人承継を計画されているときは、お早めに専門の行政書士にご依頼ください。
医療法人承継サポート
医療法人の承継手続を専門の行政書士がサポートいたします。
承継内容を確認して、お見積書を提示しますので、お気軽にお問い合わせください。